The Decisive Strike

Pulvis et umbra sumus.

ウォーハンマーはいいぞ

このブログ記事は、Splathon Advent Calendar 2021 の1日目です。明日はしんさくさんです。

コロナのあいだにハマったものはありますか、と聞かれると、常に「ウォーハンマー 」と答えています。自分がやっているのは、Warhammer 40k というやつで、41千年紀の宇宙におけるクソみたいな人間たちと混沌神とエイリアンたちの死闘を描くミニチュアウォーゲームです。情報量が無駄に多かったのでひとつひとつ説明していきますが、千年紀というのは1000年ごとに分割した時代区分で、現在2021年は第3千年紀に属します。つまり41千年紀というのは今から38000年後の話ということになります(ADであれば)。そこではサイキック能力を使えるようになった進化したスーパーヒューマンたち(特殊な手術を施して超人的な力を得て数千年生きられるようになっているものも数多くいる)や、混沌の神に使える忠実なデーモンたちとそこに魂を売った人間たち、そしてはるか昔に栄えた宇宙エルフや何億年もの眠りから覚めた宇宙スケルトン、戦闘キノコ生命体である宇宙オーク、そして20世紀初頭くらいの技術で頑張るパンピーなどがひたすら戦争を繰り広げています。自分も始めたばかりなのであんまり設定には詳しくないですが、イギリスの猛烈な厨二病の妄想を二乗した程度のぶっ飛び設定だと捉えれば大体間違い無いです。地獄です。

https://www.frontlinegaming.org/wp-content/uploads/2020/05/necrons3.png 宇宙スケルトン

こういったさまざまなぶっ飛び設定を持つ軍団を組織し、プラモを買ってきて組み立て、スプレーして色を塗り編成を組み、おもちゃの軍団を作り上げてひとしきりにやにやしながら「俺って色塗るのうまいな」と自尊心を高めた上でバトルにもっていき、他の人の作品がさらにうまいことに驚愕して目ん玉をむき出し、「か、かっこいいですねえ…!いろぬるのうまい!!!!」と知能0のコメントをした上で、鈍器のようなルールブックを片手に、そこまで複雑では無いはずのにファクションごとやユニットごとのバリエーションや追加ルールがめちゃくちゃ多くて把握が不可能と言ってもいいルールに頭を悩ませながら、「俺の組み立てたカッチョイイ〈虚の龍〉(ルビ: ヴォイド・ドラゴン) のク=タン・シャード (ルビ: 古代神の欠片) が《反物質のメテオ》(ルビ: アンチマター・メテオ) で攻撃するぜ!バリバリバリ!」「なにを!俺のゴキゲンなオルクどもは《猛獣掴み》 (ルビ: ビーストスナッガ) の一族だから気合いでダメージなんて吹っ飛ばすぜ!オラッ硬い皮膚バリヤー!」みたいなことをサイコロ振りながら言い合うゲームです。ゲーム参入障壁の高さ(価格が高い・組み立てて塗るのに時間がかかる・保存にスペースが必要)と継続の容易さ(一度塗ってしまったものは物理的に残り続け、またルール的にもサポートされ続けることが多いため、一度離れても戻ってくることが簡単にできる)が故にプレイヤーの平均年齢が他のホビー(たとえばTCG)などに比べて高いため、だいたいオッサン2人で小学生のごっこ遊びをしているような絵面になります。サイコーに楽しいです。

〈虚の龍〉(ルビ: ヴォイド・ドラゴン) vs帝国技術局 (ルビ: アデプトゥス・メカニクス)
〈虚の龍〉(ルビ: ヴォイド・ドラゴン) vs帝国技術局 (ルビ: アデプトゥス・メカニクス)

何が楽しいか、というと要はこういうことです。

  • 色を塗るのが楽しい。自分は中学生の時、時間ギリギリまで頭を悩ませて作った作品の評価が10段階中2で、なんか15分くらいで終わらせてあとは楽しそうにくっちゃべってたやろうどもの作品の評価が8だった時から芸術的なものを憎んできたのですが(先生覚えてろよ)、フィギュアぬるのなんか楽しいです。専用のアクリル絵の具が優秀で、水溶性で変なにおいとかもきつくなく、さっと塗ったらそれなりにカッチョイイし、ガイドが充実しているので動画を見ながらその通りに塗るだけでかなり鑑賞に耐えるものができます。自分が上達するのが目に見えてわかるので、楽しいです。
  • 編成を組むのが楽しい。これはTCGのデッキ組みとかと一緒なんですが、とにかく戦略を考えながら軍団の編成を考えるのが楽しいです。また買ってきて・組み立てて・色を塗らないとそれが実現しないので、自分の理想とするデッキをつくる過程が「兵站」としてあるので、よりコミットメントが増します。実際の戦争も軍艦作ったりするの時間かかるでしょ。次の戦役までに急ピッチでこの戦車を完成させなければ…!みたいなリアル戦争感をあじわうことができます。
  • バトルが楽しい。大きいものだと 2m x 1m くらいのでっかいボードとテレインを使って、多いと 100 体以上の兵隊が参加する巨大な戦場が机の上に出現します。長くて4時間くらいかかるんですが、もう兵隊動かしてるだけで楽しいです。究極ごっこあそびなので。もちろんルールもしっかりしていて、自分の考えた編成と戦略がうまくハマると脳汁がドバドバ出ます。逆にコテンパンに負ける時はめっちゃコテンパンに負ける時もあり、プレイ2回目くらいの初心者の時に結構ガチなデッキにほぼ1ターンキルをかまされたのはいい思い出です。ハハハ…一生語り継ぎますからねTさん。

我が王朝のエリート兵たち
我が王朝のエリート兵たち

てな感じで最近は最低月1は遊べており非常に幸せです。最近はあそぶためだけにホビーショップに行ったりもしています。初対面の人との対戦は緊張しますが発見も多いです。自分の主なデッキは上に貼った画像の宇宙スケルトン軍団で、ネクロンというんですが、数億年前に活躍したが諸々経緯があって全身義体化した上で長い眠りについていたのだが最近起きてきて人間どもの存在に気づき「なんじゃここはうちの領土やぞ」と活動を始めたという超古代宇宙エジプト人たちです。上にもちょっと出てきた〈虚の龍〉というのはネクロンが以前戦って封印した古代神の欠片で、奴隷として使役されています。もうね、モデルが厨二病すぎてやばい。塗るのめっちゃ楽しかった。機械の軍団作り上げるの楽しすぎる。

行け!戦士たちよ!
行け!戦士たちよ!

より参入障壁が低い Warhammer 40k: Kill team という戦術級(1部隊の編成を組み、多くても5〜10体程度の兵をつかう)のゲームもあるので、いまならそちらから入るのがいいかも。こちらは長山は宇宙キノコであるオルクというファクションを使っています。こっちも大変ゴキゲンでプレイしていて楽しいです。興味がある人はぜひ長山に声をかけてください。

以上、最近ウォーハンマーにどハマりした初心者のレポでした。来年も Splathon をよろしくお願いします。